今週のお題「部活」にちょうどいい。はてなブログの企画に乗っかろうっと。
前回の、文学レシピがツボったので、
コレ↓
また書く!作る!!
文学の、文学のための、文学からの、レシピだから。
今日作るのは、
コテージチーズ。
cottage cheese
カッテージチーズ。とか、ホッタイモイジルナ的な発音でもよいだろう。つか、むしろ、こっちが主流。
・・・なんで? コテージのことカッテージって言わないじゃん。なんでチーズが付いたらカッテージなんだ? 謎。
材料: ミルク・1パイント、レモン汁・1個分(なければお酢50mlでも可)
用意する道具: 鍋、ボウル、ザル、ガーゼ布
これだけで、おうちチーズができる。ははっ、なんてこった。
ミルクの脂肪分が多いほどたくさんチーズが出来る。
ミルクをお鍋に入れて、かき混ぜながら弱火で温める。
***
君が鮮やかなシュートでゴールを決めた。
黄色い声の取り巻きの女子たちには見向きもせずに、サッカーゴールのネット越しに、君が言った。
「部活終わるまで待ってて。一緒に帰ろう」
確かに、確かに君はあたしに向かってそう言ったの。
けれど...君は来ない。
意地悪な女子たちのくすくす笑う声。あれはあたしの聞き間違い?それとも冷やかし?
...そっか。そうよね。
ひゅうっと渇いた風が吹き抜ける。
手が冷たい。
あーあ、真に受けてバッカみたい。
かじかんだ手に息を吹きかけた。
「ごめん。待った?」
顔を上げると君がいた。
「手、こんなに冷たくなっちゃって…」
君の大きな手に包まれたあたしの手は君の温度を感じて、そして、
そして心は沸騰寸前!!
それっ!その温度。わかるよね。その温度よ。
いいですか、絶対沸騰させちゃ駄目。寸前で火を止めるの。
お鍋の縁にちょっとだけバブルがふつふつと出来てきたくらいで火を止める。これ重要。
火を止めてそこに、レモン汁を加え、静かにかき回す。
二人の恋を壊さないようにゆっくりと。
そして、しばらく放置。
二人の恋の行方に首を突っ込むような野暮なことはしない。
ザルにガーゼを敷いてミルクを漉す。
あとは、自然に水分が下に落ちるのを待つ。時間が二人を固めてくれる。
ガーゼに凝ったのがコテージチーズ。絞りすぎ注意。
出来た。
下に落ちた液体はホエー。栄養満点らしいから、青春している君たち、特に部活をしている君たちは飲んだほうが良いかも。
(……飲んだほうがよい。とか、他の料理に使うとか、栄養があるとか、よくレシピに書いてあるが、この黄色じみた濁った液体飲むの結構な勇気いる。…無理っ)
できたてのコテージチーズはフレッシュこの上ない。
レタスの上に乗せただけでも美味いし。パプリカとオレガノでおされ度UP。
なんて若々しいの!若いっていいな。
そんな、部活の青春胸キュンな出来事を思い出して、君も作ってみてはいかがかな。
次回の文学レシピもお楽しみに!