牧場の、
メインのフィールドに小さな池があって、
その向こうに、またフィールドがあるのだけど、
先日、そこのフィールドのプーピッキング(馬糞拾い:フィールドをクリーンにキープする為のとても重要なお仕事)をしていたら、
シカモアの木の芽が生えていた。
【シカモアの木: カエデの一種、セイヨウカジカエデ。種がプロペラみたいで、結構遠くにも飛んでいく】
シカモアの種もそうだが、芽はもっと馬にとって有毒なので、つまんで引っこ抜いた。
シカモアの芽は柔らかく、毒草ラグワートのように苦みも無いので牧草と一緒にハムハムと簡単に馬は食べてしまう。危険だ。
またひとつ、またひとつ見つけては引っこ抜いた。何気に視線をフィールドの奥の方に向けると、戦慄がはしった。そこには無数のシカモアの芽がまるで毛足の長い絨毯の様に生えているではないか。
ゲッ!!!
映画エイリアンズの、無数のエイリアンの卵を目の当たりにしたリプリーの心境。
ヤバいっ。
早速応急処置。
この場所に馬たちが入れないようにテープを張り巡らせる。
次の日、
シカモアフィールドに馬糞が2個落ちていた。テープをくぐって馬が入ったようだ。
ハッティの脚が泥で汚れている。
池に入ってテープをくぐったのはハッティなのか? 呑気に餌食ってる場合じゃねーだろ。www
池に入ってテープの下をくぐるとなると泥は脚の半分くらいに付ているはずだし、池に入ったとしてもハッティの背丈ではテープはくぐれない。向こうのフィールドに行ったのはハッティではないと思う。それに、ハッティではない決定的な証拠は、馬糞の形が違う。ふぉざちゃん、ハッティの馬糞はどれか判るのだよ。フフフ。
シカモアフィールドに入ったのはシェットランドポニーのエルビス。小さいから、テープの下をくぐっていったのね。ごめんよ。君は体が小さいから簡単にテープの下をくぐれるね。
早速応急補強。
そして次の日、エミリー(仮名)のダンナさんが、ローンモーア(芝刈り機)でシカモアの芽をぶった斬った。
リプリーのように火炎放射器でブワーーーアアアアっと焼き尽くしたい心境だったが、そうはいかないのでね。
そしてここのフィールドはもうしばらく放置。
そうこうしている間に、これまた毒草のラグワートがワラワラ生えてきてるどー。
上が毒草のラグワート、下が馬が好きなタンポポ。
毒草と美味い草が隣り合わせ。
戦慄がはしる...。