今週のお題「秋の空気」
そういうことなので、
秋の日の空気をお届けしよう。フォールの空気を感じて。in グレートブリテン。
「オータム」って言うより「フォール」って言う方が詩的だわ。キャロル・キングもフォールって歌ってた。
今朝は霧が濃い。フォギーだ。
霧の濃い日は好きだ。ただ好きじゃなくて、すごい好き。晴れている日よりも好き。
なぜかと言うと、非日常的だから。ミステリアスでマジカル。それにホラーな感じもする。
濃い霧の森で迷子になってさまよい、見つけた一軒の大屋敷。ドアベルを鳴らすと青白い顔のピーター・クッシンが出てくる、あの、Hammer House of Horror映画シリーズのワンシーンみたいな。あの頃のイギリス魅力的。
いつもの散歩道も霧が深いとミステリアス。
あれ、あれは何?
馬の毛?
いや違う、蜘蛛の巣だ。
モーニングデューがかけた魔法。蜘蛛の巣は馬の毛に。
寒くはないけど、湿った感じがゾクゾク、ゾワゾワする。体に乗る感じの空気。霧の日の散歩はテンション上がる。
霧の中の馬ってかっこいい。
あらら、おやつのリンゴがそんなに美味しかったかな。ペロって舌をだすコッパー。
あれ、子馬のベイビーの姿が見えない。
スリーカラーも、ラヴハートもいない。フィールドの反対側かな。
よし、探しに行ってみよう。
ぬかるみを避けてエッジを歩く。馬のフープの跡とドロッピングがある。この辺にも遊びに来てるんだね。
フィールドの反対側に来たけど、誰もいやしない。この濃い霧も手伝って、一瞬イヤな考えがよぎったけど、
「ベイビー、どこおー?」と名前を呼びながらずんずんフィールドを歩く。
すると、いななきがして、木の茂みからベイビーが出てきた。茂みの向こうの方に、スリーカラーもラヴハートもいる。ああ、良かった。
こうやってフェンスなしで子馬のベイビーとふれあうのは楽しい。友情がもっと深まるようで。太古の昔から人と馬は友だちだったことがうなずける。
ベイビーとは生後一ヶ月くらいからのお付き合いだからね。
ホントに大きくなったなあ。ベイビー。
ブラッシングしたり遊んでいる間に霧が晴れてきた。ミステリアスな時間はお終い。
さあ、そろそろ帰ろうかな。
じゃあ、またね。バイバイ、ベイビー。
すっかり霧が晴れて日が差してきて、鳥たちのさえずりが増してきた。
山鳩が日向ぼっこしてる。
リスたちが忙しく木の枝から枝へと追いかけっこをしているし。
行きしなは、ミステリアスでぞわぞわするような静寂だったのに、帰りはハッピーウッドランドファミリーたちに遭遇。
そして、下を見ると
キノコ発見
ホースマッシュルームかな。
おお、これはパラソルマッシュルームではないか。多分食用可能なやつ。ひとつ採って帰ろう。食べないけど。
イラストマッシュルーム本でちゃんと調べてみよう。
多分。このうちのどれかだと思う。一番下のかな。
根っこまで採ってきたから庭の片隅に植えてみる。
胞子が落ちて来年は、パラソルマッシュルームが収穫できるかもね。
まったりとした濃い霧を蹴散らした太陽は眩しいけれど、
スコップを持つ手が冷たくなった。
晴れた分だけ空気がクリスピーになった。
そんな
秋の日の午前中の出来事。