フィールドのほとんどの馬たちに名前を付けている。
どの馬がどの子馬のお母さんだとか、どれがニューフェイスだとか、この子は気が荒いとか、この子は人懐っこいとか、観察してると楽しい。まあ、暇だからね。
馬たちを観察していると、馬の世界にもグループがあることがわかる。
大きく分けて3つのグループがあるようだ。
マーブル率いる自由系グループ
パンダ率いる体大きい系グループ
マシュタッシュ率いるアウトロー系グループ
そうだ!
ポケモンカードみたいに、お馬さんカードを作ろうかな。みんなそれぞれ個性的だから。HPとか得意技とか。ネタ帳に書いておこう。カキカキ。
その日は晴れたので、子馬ベイビーのマム(お母さん馬)を探しに行ってみた。もしや、まだフィールドのどこかにいるかも。と希望的観測を胸に。
前回の話こちら
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フィールドには点々と馬たち発見。
どうやら、マシュタッシュ率いるアウトロー軍団のようだ。
群れているちょっと小さめのその馬たちはまだ若そうで、親馬と離されて最近ここのフィールドに連れてこられたみたい。他のグループの馬とは行動をしない。力関係的にも一番弱い。
とりあえず、彼らをシャイファイブスと名付けた。いつも5頭で一緒にいる。いずれインディビジュアルに名前をつけなきゃ。
あれ、小さい子馬が混じってるぞ。
あっ、ベイビーだっ。(右から二番目)
な、なんと、ベイビーがシャイファイブスと一緒にいる。マムがいなくなった今、ベイビーはアウトロー集団に入ったのか。
この時、ああ、もうベイビーのマムは帰ってこないのだ。と確信した。
そっか。そうなんだね。
ベイビー、なんだか急にたくましくなった。
グレイヘアーの頃は弱々しくて、見に行くたびに心配だったのに。
これから、マムなしで生きていくんだよ。
独りだけど独りじゃない。
仲間がいるよ。
アウトロー集団のリーダー、のマシュタッシュのそばにいるんだよ。
マシュタッシュ、ベイビーをお願いね。
時々、ベイビーは、マムのこと思い出したりするのかな。馬も夢を見たりするって言うけれど。
そう思うと、余計に悲しくなる。
幸せな思い出は、時として悲しみの材料になるから。
こんなことになるなら、いっそ最初っから幸せじゃなかったほうがいいのかな、なんて思ってしまう。
知らないほうが良かったな。マムがいたころのベイビーの幼少期。
……そして、この馬たちの末路も。
そんなことを、いろいろ思うのは人間の感情で、
馬だから。彼らは馬だからね。
大好きなノゲシをハムハムしたり、おやつにあげたアップルが甘くておいしいとか、ブラッシングは気持ちいいとか、一瞬でもいいからおぼえていてね。ふぉざりんもキミたちに癒やされてるから。キミたち馬をブラッシングしてる時、それはそれは幸せな気分になれるから。
だから、今日、そこにいてくれてありがとう。
ベイビー、逞しく育ってね。
幸せの日々を覚えているから、強く逞しくなれるのかな。
また会いに来るからね。