うちの
雑い
サバイバル家庭菜園で一つだけ収穫できた手のひらサイズのカワイイプチかぼちゃ。見事にサバイバルできた貴重な一個。
ハロウィンにはささやかなお飾りとしてちょい活躍したかったけど、おもちゃの蜘蛛に全部もってかれた。
過去記事こちら↓
ディスプレイなのかマジなのかわからん - 暇の向こう側 ~暇つぶしてミラクルあり~
そんなプチかぼちゃんも、オレンジ色に染まる。
せっかく育てたのでスープにしていただくとしよう。
カボチャを切ってみる。中身チェック。まだ若い時に収穫したので種が無い。
幻の南洋のフルーツ、カボリアンでーす。って言っても信じそうやんコレ。
とりあえずは少し生で食べてみる。味チェック。スープにぶっ込むか、コンポストにぶっ込むかの分かれ道の審査。
うーん、苦くもなければ、甘くもなく、ポジティブワードを無理やりさがして評価するなら、
「みずみずしい」
スープ行き合格っ!!
ニンニク、ショウガ、玉ねぎ、キャロットとともにスープになる。
ベジキューブ、塩コショウ、スパイスにシナモン、ナツメグ多め。
お味のほどはというと、カボチャの味はしないが、普通に美味い。
むっちゃ美味しい。このキャロットスープ。
と家族の者は言う。
色もオレンジだし、キャロットに全部もっていかれた感。
スープになってもなおカボチャの周りを木枯らしが舞うのであった。
けれど、
私はその可愛らしいフォルムのプチかぼちゃんを忘れない。
コンポストから奇跡の生還を果たし、我が子のように育て、雄花に囲まれてモテ期を経て、そのお嫁入には泣いた。愛のむきだし人工授精のお手伝いをし、それによりお子を授かったときにはまたもや泣いた。
産婆さんのごとく、ツルにハサミを入れた収穫の瞬間は、産まれてくる命の尊ささえも感じさせてくれた。正に玉のようなお子だった。
ハロウィンでは、カボチャは主役だとはりきっていたが、ディスプレイのおもちゃの蜘蛛に注目が集まり置いてけぼり。悲しい思いもしただろう。
運動会のかけっこで転んでビリになっても頑張る我が子を心の中で「...ガンバレっ」とつぶやき見守る母の気分。
難関のスープ合格発表ではみんなで泣いて喜んだね。
最期は念願のカボチャのスープとなった。有終の美をこのスープで飾りたかったようだが、その風味全体をキャロットに持っていかれた。けれども、
確かに君はそこにいた。
君はそこにいたんだよーーー。
そしてその人生をカボチャとして全うしたのだ。
君をこの世に送り出し、育てたことを誇りに思うよ。
ありがとう、プチかぼちゃん。
えー話しやのう。